固定資産税が払えないとき|納期ごとの申請
更新日: 2026-08-27
この記事でわかること
- 東京都では換価の猶予を納期限から3か月以内に申請すること
- 固定資産税は年に複数の納期限があり、納期ごとに申請すること
- 換価の猶予が認められると、最長1年間の分割納付になること
- 猶予を受けたい金額により必要書類と担保の扱いが変わること
- 徴収猶予は病気や災害など、該当するきっかけで決まること
目次
固定資産税の納期限が近いのに、一括で払う資金が足りない。
東京都では、一定の要件に該当すれば「換価の猶予」や「徴収猶予」を申請できます。
この記事の具体的な納期、期限、金額は東京都の場合です。納期や申請期限は自治体で異なります。お住まいの自治体の公式ページで確認してください。
固定資産税には年に複数の納期限があります。まず納税通知書で、今回の納期限を確かめましょう。
まず結論:納期限から3か月以内に、納期ごとに申請します
要点は二つです。
東京都の換価の猶予は、都税を一時に納めると事業の継続や生活の維持が難しくなるおそれがある方の制度です。
申請期限は、都税の納期限から3か月以内です。
固定資産税には、年間に複数の納期限があります。東京都では、納期限の都度、換価の猶予を申請しなければなりません。年に一度の申請で全納期分を扱う制度ではありません。
具体的な期限は東京都の場合です。自治体ごとに納期と申請期限が異なるため、必ず公式ページで確認してください。
換価の猶予は、納期限後に審査されます。
申請書を出せば直ちに決定するわけではありません。
認められた場合は、最長1年間の猶予期間内で分割納付します。決定後は、通知書に記載された納付計画に沿って納めます。
最初に見るのは、納税通知書に書かれた今回の納期限です。
仕組み:課税されるのは1月1日の所有者です
納税義務者は、毎年1月1日現在の所有者です。土地、家屋、償却資産の所有者として、固定資産課税台帳に登録された方が該当します。
1月1日は賦課期日と呼ばれます。
1月2日以降に固定資産を取得した場合、その年度の納税通知書は送付されません。誰に通知が届くかは、1月1日の登録状況で見ます。
共有の固定資産では、代表者に納税通知書が送付されます。
それ以外の共有者には送付されません。
東京都の固定資産税の税率は、1.4%です。これは東京都の数値であり、確認時は自治体の公式情報を見てください。
「今の所有者」だけでなく、「1月1日に登録されていた所有者」を確認します。

仕組み:納期は年4回に分かれています
固定資産税の納期は、通常4回です。
東京都23区では、6月、9月、12月、翌年2月に分かれます。納税通知書は6月上旬に交付されます。ただし、具体的な納期限は納税通知書で確認します。
| 東京都23区の通常の納期 | 確認するもの |
|---|---|
| 6月 | 納税通知書に記載された納期限。 |
| 9月 | 納税通知書に記載された納期限。 |
| 12月 | 納税通知書に記載された納期限。 |
| 翌年2月 | 納税通知書に記載された納期限。 |
この4回は東京都23区の場合です。納期は自治体で異なるため、お住まいの自治体の公式ページで確認してください。
換価の猶予を検討する場合は、各回を別々に管理します。
それぞれの納期限から3か月以内という申請期限があるためです。
納期の一覧と申請日を並べて記録すると、今回の対象が明確になります。

条件:事業用の資産にも固定資産税がかかります
まず、対象になる条件を見ます。
事業で償却資産を所有している場合は、1月1日現在の償却資産を申告します。東京都では、その年の1月31日までに申告します。
提出先は、資産が所在する区の都税事務所です。この期限と提出先は東京都の場合です。自治体で異なるため、公式ページを確認してください。
価格などは、申告と調査にもとづいて決定されます。その後、償却資産課税台帳に登録されます。
税額の式は、課税標準額×100分の1.4です。
償却資産の課税標準額が150万円未満なら課税されません。この150万円は免税点であり、該当すると納税通知書も交付されません。
土地と家屋にも免税点があります。
東京都では、同一区内で同一人が所有する課税標準額の合計で判定します。
| 固定資産の種類 | 東京都の免税点 |
|---|---|
| 土地 | 30万円未満 |
| 家屋 | 20万円未満 |
| 償却資産 | 150万円未満 |
免税点は、猶予を受ける金額の基準とは別です。通知書の税額と、猶予を申請したい金額を分けて確認します。
費用:払えないまま置くと延滞金が増えます
東京都の案内では、令和8年中の延滞金に2段階の割合があります。
納期限の翌日から日数に応じて計算されます。
| 令和8年中の期間 | 延滞金の割合 |
|---|---|
| 納期限の翌日から1か月を経過する日まで | 年2.8% |
| それ以降 | 年9.1% |
境目は、納期限の翌日から1か月を経過する日です。
換価の猶予が認められると、猶予特例基準割合を超える分が免除されます。東京都の令和8年中の案内では、最初の期間は年1.5%分が免除されます。それ以降は年7.8%分が免除されます。
その結果、残る延滞金は年1.3%分です。
申請には審査があります。認められると決めつけず、納期限と必要書類を確認して手続きを進めます。

手順:換価の猶予を申請して分割にする
申請の条件と書類を確認します。
換価の猶予の根拠は、地方税法第15条の6です。一時に納税すると、事業の継続や生活の維持が困難になるおそれがある方を対象とします。
猶予期間は最長1年間で、その期間内に分割して納付します。
まず、東京都の換価の猶予申請書を用意します。財産収支に係る書類は、猶予を受けたい金額で3段階に分かれます。
| 猶予を受けようとする金額 | 財産収支に係る書類 |
|---|---|
| 50万円未満 | 提出不要。 |
| 50万円以上100万円未満 | その他の財産収支状況書。 |
| 100万円以上 | 財産目録と収支の明細書。 |
担保は、猶予を受けようとする金額が100万円を超える場合に必要です。ただし、猶予期間が3か月以内なら提供は不要です。その他の特別な事情がある場合も不要です。
担保として提供できる財産には、国債や確実と認める上場株式などがあります。土地、保険に付した建物、確実と認める保証人の保証も含まれます。
担保が必要な場合だけ、担保提供に必要な書類も添えます。
申請書類は、所管の都税事務所などへ郵便等で送付します。郵送のほか、eLTAXによる電子申請も可能です。
必要書類の受領後、所管の都税事務所などが審査します。審査等にかかる日数は、数日から20日程度の見込みです。申請状況によっては、さらに日数を要することがあります。
審査後は、猶予決定または不許可の通知書が郵便で届きます。決定された場合は、新たな納付書も送付されます。
決定通知書の納付計画どおりに、新しい納付書で納付してください。
比較:徴収猶予は「きっかけ」で決まります
徴収猶予の根拠は、地方税法第15条です。換価の猶予とは、対象になる事情が異なります。
徴収猶予では、次のような事実が条件の例として示されています。
- 事業について著しい損失が生じた。
- 本人や生計を同じにする家族が病気になり、多額の費用を要した。
- 財産が震災、風水害、火災などの災害を受けた。
- 財産が盗難にあった。
- 事業を廃止または休止した。
- 法定納期限後1年を過ぎてから課税された。
徴収猶予は、こうした「きっかけ」に該当するかを確認する制度です。
猶予期間は最長1年間で、猶予期間内に分割納付します。対象は全ての都税ですが、狩猟税と個人の都民税等は除かれます。
災害、盗難、病気、負傷などの場合は、猶予期間中の延滞金が全額免除されます。
事業の休廃止や事業上の著しい損失などの場合は、一部が免除されます。
換価の猶予は、一時の納税で事業継続や生活維持が難しくなるおそれを見ます。二つの制度を、名前だけで判断しないことが大切です。
注意点:申請しても督促状は届きます
換価の猶予を申請しても、納期限後に督促状は送付されます。
これは、換価の猶予が納期限後に審査される制度だからです。申請済みであっても、督促状が届かない仕組みではありません。
申請後は、審査結果の通知を確認します。
認められたら、新たに届く納付書と決定通知書を使います。
口座振替を利用している方は、別の準備があります。猶予の申請前に、電話等で口座振替を停止する必要があります。
口座振替の停止は、申請書の提出より前に行います。
注意点:猶予の延長は、終わる前に出します
やむを得ない理由で猶予期間内に納付できない場合は、延長を申請できます。延長が認められることもあります。
延長できる期間は、当初の猶予期間と合わせて2年以内です。
希望する場合は、猶予期間が終わるまでに提出します。東京都の案内では、終了のおおむね1か月前が提出時期の目安です。
猶予期間が終わってからではなく、終わる前に申請します。
決定通知書で終了日を確認します。納付計画どおりの納付が難しいと分かったら、提出時期を逆算してください。
今日やる一歩
今日の確認は三つです。
納税通知書、今回の納期限、猶予を受けたい金額をそろえます。
- 納税通知書で、今回の納期限を確認する。
- 東京都の場合は、納期限から3か月以内かを確認する。
- 年内の別の納期限も書き出す。
- 猶予を受けたい金額を決め、必要書類の段階を確認する。
- 所管の都税事務所等へ申請書類を郵送等で提出する。
東京都以外では、お住まいの自治体の公式ページで納期と申請期限を確認してください。
口座振替を利用中なら、事前に電話等で停止します。電子申請を選ぶ場合は、eLTAXを利用できます。
固定資産税は、納期ごとに申請期限を管理します。
決定後は、届いた通知書の納付計画を確認します。そして、新しい納付書で分割納付を進めます。
参考にした公的資料
この記事は制度の説明であり、特定のサービスの利用を勧めるものではありません。
よくある質問
固定資産税が払えないとき、いつまでに申請しますか?
東京都で換価の猶予を申請する場合は、都税の納期限から3か月以内です。固定資産税は年間に複数の納期限があるため、納期限の都度申請します。納期や期限は自治体で異なるので、お住まいの自治体の公式ページで確認してください。
換価の猶予が認められると、どのように納めますか?
東京都では猶予期間内の分割納付となり、猶予期間は最長1年間です。やむを得ない理由がある場合は延長が認められることがあり、当初の期間と合わせて2年以内です。
換価の猶予に必要な書類は何ですか?
東京都では換価の猶予申請書が必要です。猶予額が50万円未満なら財産収支に係る書類は不要で、50万円以上100万円未満ならその他の財産収支状況書、100万円以上なら財産目録と収支の明細書を添えます。
換価の猶予を申請したら、督促状は届きませんか?
届きます。東京都の換価の猶予は納期限後に審査する制度であり、申請した場合でも納期限後に督促状が送付されます。